現在都内在住で首都直下地震が気になっているスズメです
2023年9月1日で未曾有の大災害、関東大震災から100年となります。
関東大震災は死者・行方不明者10万5千人超という甚大な被害をもたらした大災害で、地震そのものよりも二次災害の火災で多くの命が奪われた災害としても知られています。
なぜここまで甚大な被害になったのか。
火災旋風とは何か、どこで起こりやすいのか。
大地震で自分を、家族を、仲間を守るために備える知識が欲しくて調べたので、ぜひサラッとでも読んで参考にしていただけたら幸いです。
平和で準備できるうちに予備知識として持っておきたい!
関東大震災の被害を甚大にした「火災旋風」とは何か
こ、怖い…!!
火の竜巻だ…こんなの逃げられないよ…!
まずは「火災旋風」について簡単にメカニズムや起こりやすい場所について調べましたのでご覧ください。
火災旋風の原因・メカニズムは現代でも不明
実は火災旋風の発生原因やメカニズムは現代でもはっきりとはわかっていません。
こんなに科学が発展してもわからないの!?
ただし、有力な仮説はあります。
火災旋風の発生メカニズムは完全には判っていないものの、個々に発生した火災が空気中の酸素を消費し、火災の発生していない周囲から空気を取り込むことで、局地的な上昇気流が生じ、これによって、燃焼している中心部分から熱された空気が上層へ吐き出され、それが炎を伴った旋風になると考えられている。
Wikipedia 火災旋風より引用
なるほど…
難しいけど、あちこちでバラバラだった火事がまとまって大きくなると発生するってことね
しかも、酸素が多い方(まだ火災が起こっていない方)へ秒速60〜100mというとんでもない速さで移動します。
さらに旋風の温度は1000度をも超えると言われ、呼吸器損傷による窒息や輻射熱(ふくしゃねつ)による被害まで発生してしまうのです。
火災旋風は風下で起こりやすい
実はメカニズムは解明されていないものの、「火災現場の風下」で発生しやすいと言われています。
そして、水面や広場などある程度広くて竜巻が起こりやすい場所でも発生しやすいことがわかっています。
また、実は都市部でもビル風によって発生する可能性も指摘されているんです。
ひええ!
そう言われてもどうしよう…!
なので、避難場所を選定するのも大変なんです。
火災旋風の恐ろしさは炎だけではない
そして火災旋風の恐ろしさは燃え盛る炎だけではありません。
○強風で火の粉が飛んでくる
○近くなくても熱波で喉が焼ける
○周辺の酸素がなくなり酸欠になる
○どの火災でも発生可能性があり、どこに進むか予測不能
とにかく逃げる!離れる!
風上へ逃げることが大切です!
関東大震災ではどんな場所で「火災旋風」が起きたのか
では、関東大震災では実際にどんな場所で「火災旋風」が起きたのでしょうか。
関東大震災での発生場所、他の災害での発生場所を調べてみました。
関東大震災では多発、避難場所では甚大な被害発生
実は関東大震災では発生時間がお昼時でみんな火を使っていたことであちこちで火災が発生、火災旋風も多発(東京だけでも約110個発生)していました。
さらに、避難してきた約4万人が集まった墨田区にあった当時の陸軍の「被服廠跡地」も四方から火災旋風に襲われました。
この時、広い空き地で燃えるものも少なく安全に思われた陸軍被服廠跡地ですが、すでに周りは火の海。
そこに避難してきた人が持ち寄った家財に飛び火してあっという間に火の海になってしまったそうです。
同じような被害は横浜でも起こっていたそうです…
東日本大震災でも特大火災旋風が発生
そして東日本大震災の時にも宮城県気仙沼市で目撃されており、そのサイズはなんと高さ230m、幅130mにもおよんだと判明しています。
しかもこの時は震災から3日後に起こった大規模火災で発生しており、建物や町に甚大な爪痕を残しました。
目撃した消防隊員は「蛇がとぐろを巻きながら、獲物を殺していくようにゆっくりと回っているような…」と表現していて、ただならぬ恐怖を感じますよね
ハワイの山火事(2023年8月発生)でも発生・被害拡大化
また、記憶に新しいハワイでも山火事でも目撃情報があり、火災旋風が被害を拡大させたと報じられました。
「炎を伴ったハリケーン」というのはまさに火災旋風のことでしょう
しかも高さは60mもあったという証言もありました
実はハワイやブラジルの山火事での発生報告は度々あり、珍しいことではないそうです。
この時も関東大震災の時と同じく近くを通過するハリケーン(台風)の影響が大きかったと考えられています。
大震災で二次被害を防ぐために気をつけたいこと
実は大震災で身を守るために必要はのは「二次被害から身を守る方法」。
突然閃けたらいいのですが、全く自信がないので助かるための方法や普段からできる防災について調べました。
一度見ておくといざという時に役立ちますよ!
もちろんそんな時来ないのがベストですけど。。
火災旋風から助かるにはとにかく逃げる
上でも書きましたが、火災旋風のメカニズムは解明されていないので厳密にはいつ・どこで・どうなったら発生するのか予測できないのです。
もちろんビル風で発生する可能性もあります
そこでできることはとにかく風上にひたすら逃げることです。
もし遠くに火災旋風らしきものを見たらできるだけ遠くへ、密集せずに、可燃性のものを持たずに逃げましょう。
関東大震災で助かった方は、水たまりや泥に入って体を濡らして熱に耐えたり飛んでくるものから頭を守ってなんとか生き延びました。
この教訓を生かして水があれば体を濡らしたり、できるだけ頭を守ってなりふり構わず遠くへと逃げましょう。
風上に火の手があれば空き地でも安全とは言い切れません!
火災から上がる煙の流れていない方へ逃げましょう
居住地域のハザードマップを確認して逃げ道を複数インプットしておく
「でも現代のコンクリートジャングルならそもそも大規模火災にならなくない?」
なんて思いませんか?
しかし、実は都心でも木造住宅密集地(木密地域)やビル群、狭小道路で逃げ道が立たれる地区が結構あります。
確かに近年空き家問題や干ばつ、都市部でも割とリスクが高め…
また、鉄筋マンションの中にいても火災旋風に巻き込まれてしまえば危険であることに変わりはありません。
普段から自治体HPで公開されているハザードマップを見て、危険区域を知り、災害の時はそこから離れて安全な場所へ逃げるルートを複数考えておくことが大切です。
実は首都直下型地震で想定される大きな被害の一つに「逃げ惑い死」があります。
逃げ惑わないようにちゃんと複数ルートを確認しておくのが重要です!
また、家族や知り合いと落ち合う場所を決めておくもの大切ですね
災害発生時には「駅に行かない」「帰宅しない」
そして命を守るために普段から最低でも意識しておきたいのが以下です。
○駅(密集地)に行かない
○帰宅せずに安全ならその場に止まる
○どこで待機するか事前に決めて動かない
実は特に子供や高齢者に徹底しておくべき意識なんです。
というのも、災害が発生するとみんなパニックで動いてしまって群衆雪崩が発生しやすくなります。
大勢の人が密集して超過密状態になった場所で、1人が倒れるなどしてドミノ倒しのように次々に転倒、圧迫、窒息などが起こること。
災害などでパニックになった際に特に起こりやすい。
この群衆雪崩は本当に怖いです
特に子供には口酸っぱく普段から言い聞かせておいた方がいいと思います!
「災害時にはむやみに動かない」を普段から意識して家族、友人、仲間と共有しておきましょう。
実は私も東日本大震災の時に上野駅で潰されかけて、出ようにも出られなくなりました…!
どうせ電車は動いていないので駅には絶対に行かない方がいいですよ!
家具は固定、逃げるときはブレーカーを落としてから
また、普段家の中でできる対策も大切です。
○家具は転倒防止で固定しておく
○棚には重いものは下、軽いものを上に置く
○逃げる時には頭を守り、ブレーカーは落としてから家を出る
よく聞くこととは思いますが、上記3点も普段から徹底しておくと逃げる時に手間取らず、家具による被害も最小限に抑えられるのでやっておきましょう。
特にリビングや寝室、玄関はやっとかないと最悪避難できなくなるかもしれませんよ!
まとめ
今回は関東大震災で起きた火災旋風の発生場所などを教訓に、助かる方法や地震の二次被害を防ぐ方法をまとめました。
関東大震災で死者・行方不明者10万5千人のうち約9割の被害は火災によるものと言われ、その火災を甚大なものにしたのが「火災旋風」。
しかしこの火災旋風は発生メカニズムはわかっておらず、どんな火災でも起こる可能性があると言われています。
火災旋風から身を守るためには「とにかく風上に逃げる」ことが大切です。
そしてちゃんと逃げるためには普段からハザードマップを確認して避難ルートを複数確保しておくことが重要!
さらに、普段から災害発生時には「駅に行かない」「帰宅しない」「動かない」を意識!
群衆雪崩に巻き込まれないようにしましょう
また、家の中も家具の固定などできることはしておくと安心ですね。
大災害はいつ起こるのか誰にもわかりません。
だからこそ、平和なうちにできる対策は講じておくことが二次被害を防ぎ、助かるために重要なんですね。
たまにこういうのを見てインプットしておくことも立派な防災!
災害大国日本でもみんなで生き残るんだ!
では、ここまで読んでいただきありがとうございました!