元書店員、児童書担当のスズメです
現在は4歳差姉妹を絶賛育児中です♪
「ヨシタケシンスケ展」でも話題の作家、ヨシタケ先生が伝える
「ひどい人からにげて、やさしい人をさがして」
これ、親が子どもに伝えたいメッセージNo. 1ではないでしょうか
私はこの絵本を「子ども自身が自分を守ってほしい」と願い、購入しました
実際に、子どもに何度か読む中で子どものマインドが変わってきたと感じています
「辛い…」と項垂れていたら「こういう時は逃げていいんだよ」なんて、私が子ども(4歳)に言われてびっくり…!
これは吸収力えげつない幼児期に読み聞かせる重要性大ですよ!
この絵本を繰り返し読み聞かせることで、危機に際して迷わずにげて命と心を守れる子に成長すること間違いなしです
(すでにうちの子は育ち始めました…!)
「にげてさがして」は相容れない人に出会ったときにどうするべきか教えてくれる絵本です
そして「NO・GO・TELL」を教えるにも最適の一冊です
大切な心を守るために、ぜひ幼いうちから何度も読み聞かせたい一冊です
にげてさがして
まずは「にげてさがして」のあらすじと、この本のおすすめポイントをご紹介します
あらすじ
世の中にはいろいろな人がいる
走るのが得意だったり、算数が苦手だったり…
すると中には「想像が苦手な人」が必ずいて、ひどいことを言ってきたりする
そんな人に出会った時に君がするべきことは一つ
そう、「にげること」
そしてもう一つすることがある
それは…
帯にある「にげるために、さがすために、きみのあしは、ついている。」って、絶対子どもに伝えたい言葉すぎる…!
おすすめポイント
- 逃げることは恥ずかしくも悪くもない
→ひどいことを言う人は必ずいるけど、そう言う人に出会ったらやることは「にげる」 - 逃げても探すことで前向きに生きていける
→優しい人、合う人も必ずいるから「さがし」に行こう
その人もきっと待っている - 動き続けることで明るい未来に向かっていける
→人間は赤ちゃんの頃から動き続けている
動き続ける限り、居場所を見つけることができる - 自分の居場所は現実世界だけではない
→映画や本の中にも見つけることができる
世界はとても広い - やばいと思ったら動く!
→自分を守るためににげること
どれもメッセージ性が高いですよね
一言で言うなら「世界は広い。探せばきみの居場所が必ずあるから辛い時は迷わず逃げて。」ですね
レビュー
次に、実際に読んでみた際の子どもウケ、読んでみた感想をまとめました!
子どものリアクション
正直、初回は最後まで聞いてくれたものの、2、3回目は集中しきれず…
今ママ大事なお話してるよー!涙。
しかし、回を重ねるごとにすこしずつ理解してくれたようで、私が個人的なことで「辛い…」と呟いたのを聞いた娘が「逃げたらいいんだよ」と言ってくれて感動しました
ヨシタケ先生の絵本はまだ4歳の娘には難しいものの、絵の可愛らしさでお気に入りシリーズとなっています
この「にげてさがして」もお気に入りの一冊に入ったようで、これから小学校へ向けても引き続き定期的に読み聞かせていく予定です
また時間が経ちましたら「マインド」がどのように成長したか追記していきます!
読み手の感想
実は初回、子どもに読みながらむしろ自分にとても響いてきて、正直読み聞かせどころではなかったです
逃げてもいい、動き続けるんだ!っていうヨシタケ先生からのエールが過去の逃げた罪悪感に刺さりまくりました
過去に逃げた経験がある大人にこそ刺さる絵本だと思います
だからこそ、子どもにはこの「にげてさがすマインド」を身につけさせてあげたいと強く思うのでしょう
だって、逃げた先で今私たちは幸せに暮らしているのですから
子どもたちにもぜひ、自分を守るために動き続けてほしいと強く願う一冊でした
この裏表紙、逃げた先の可能性を描いていて、すごく子どもに納得してもらいやすかったです
今は狭い世界の中だけど、もう少し大きくなればもっと広い世界に行ける、っていうこの言葉は思春期の苦しさを抱える子どもたち全員にかけてあげたい
この言葉があれば乗り越えられることが絶対増えると思います
最後に一言でまとめるなら
「過去最高傑作。1年生の国語の教科書に載せてほしい。」
口コミ
私一人の主観だけでは物足りないので…
「にげてさがして」の一般的な口コミをさがしてまとめてみました!
悪い口コミ
- 生まれ持って想像力の乏しい人、想像力が足りなかった場面など、TPOによって変わることもあるので一様には言えないと思い、そこだけ気になった
- 素晴らしい内容だが、「きみのあしにはやくめがある」などの言葉に想像力がなく、院内学級や足の不自由な子に渡すことができない点が残念
- 内容が素敵だけど、伝えたい内容が直接的すぎてもう少しワクワクがほしい
みんな内容は評価が高いけど、心身に現在困難がある人たち向けかというと、ちょっと難しい…万人向けではないと感じている意見がちらほらありました
でも本当に批判的なレビューはレアで探すの大変でした!
良い口コミ
- 逃げることの大切さを教えてくれて、逃げてもいいと背中を押してくれる
- 「逃げると逃げ癖が〜」なんて意見がある中で、この本は「逃げた先で居場所を見つける」とポジティブに言い切ったところがいい
- 人との関わりを教えたくて購入したが、絵本という形式のおかげで何度も繰り返し読み聞かせができてとても良い
- 逃げた先にいる自分を肯定してくれる本
- 「逃げる」だけでなく「探す」ことも提案してくれるところがいい
- 弱っている大人にこそ読んでほしい、深い絵本
- 子どもの幸せを願う親に読んでほしい一冊
- 「逃げる」ことのネガティブさを感じさせず、むしろ「逃げて探す」ことは楽しくてワクワクすることのような感覚になった
- 行動を訴える自己啓発本とは対極に、動くことの大切さを優しく説いている
- 繰り返して読んであげたい、メッセージ性が高い絵本
たくさんの人が生きづらさから逃げることの大切さを学んで、子どもたちにも伝えたい!とコメントしていました♪
また、繰り返し読みたい、最高傑作、という意見も結構ありましたよ!
総評・まとめ
最後に、「にげてさがして」の総合評価などをまとめましたのでご覧ください
総評
まとめ
「にげてさがして」を読んで養う「にげてさがすマインド」は、日本社会で潰れずに生きていくためにものすごく大切です
特に、吸収力の素晴らしい幼児期に繰り返して読み聞かせることで、危機に瀕した時に迷わず逃げる力を身につけることができます
実際に我が家の4歳は、逃げることに抵抗がなく、幼稚園でも自分に合う環境探しができるようになってきました
実は過去に逃げた経験がある大人にこそ深く刺さり、たくさんの人の心を救ってきた「最高傑作の一冊」であることは間違いありません
子どもの世界は狭いです
でもそれに気づいていない子が多い中で、「もうすこししたら、きみはどこにだっていけるんだ。」という言葉は絶対に届けてあげたいひと言です
児童心理学者のハイム・ギノット氏の言葉
”子どもたちは乾く前のセメントみたいなもの。何かが落ちてくれば、必ず跡が残る”
子どもの心が潰されてしまう前に、できるだけ早く読んであげましょう
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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